救急看護

Nohria-Stevenson分類を用いた心不全の見方

心不全の患者を認識し、分類する方法がいくつかあります。
今回は身体所見から心不全を分類するNohria-Stevenson分類を紹介したいと思います。

Nohria-Stevenson分類とは

Nohria-Stevenson分類はもともと低灌流所見・うっ血所見という身体所見から慢性心不全の予後を予測するために作成されました。

しかし、ベッドサイドで視診・触診により簡便に循環f状態を評価することができるため、急性心不全に対しても用いることがガイドラインでも推奨されています。

Nohria-Stevenson分類

以下に分割表と身体所見の一例をまとめました。

dry&warm
(プロフィールA)
十分な灌流と代償された血行動態
⇒ 内服
dry&cold
(プロフィールB)
低灌流&循環血液量減少
⇒輸液負荷を考慮
 低灌流が継続すれば強心薬
 HR:1.83
wet&warm
(プロフィールL)
うっ血しているが、十分な灌流
①高血圧が優勢の場合
⇒・血管拡張薬
 ・利尿薬
②うっ血が優勢の場合
⇒・利尿薬
 ・血管拡張薬
 ・限外濾過

HR:1.94
wet&cold
(プロフィールC)
うっ血&低灌流
①収縮期血圧<90mmHgの場合
⇒・強心薬
 ・血管作動薬
 ・利尿薬
 ・体外循環
②収縮期血圧>90mHgの場合
⇒・血管拡張薬
 ・利尿悪
 ・強心薬
HR:2.48
低灌流所見

・小さい脈圧
・四肢冷感
・傾眠傾向
・低Na血症
・腎機能悪化

うっ血所見

・起座呼吸
・頸静脈圧の上昇
・浮腫
・腹水
・肝頸静脈逆流

Nohria-Stevenson分類からわかること

身体所見は低灌流所見・うっ血所見があります。
これらを4つに分類し、治療方針が決まっていきます。

心不全は早期に認知し、介入することで状態の改善が見込めます。
低灌流所見・身体所見は患者と接する機会が多い看護師がいち早く気付くことができると思います。目的を持った観察を行うことの大切さが患者の安全につながっていると考えます。

*分割表に書いてあるHRとはハザード比(hazard ratio)と言います。
プロフィールAを「1」とした1年間の脂肪・心臓移植を要する危険率になります。
HRが高いほど死亡・心臓移植となる確率が上がります。

最後に

今回、Nohria-Stevenson分類を紹介しました。
また、少し違った解釈もあるかと思いますがおおかたこの考え方で間違っていないと思います。
この機会に、ぜひ臨床でも試してみてはいかがでしょうか。
心不全の分類には、Nohria-Stevenson分類以外にもフォレスター分類やクリニカルシナリオ分類などもあるので是非参考にしてみてください。

クリニカルシナリオ(CS分類)